【社労士が解説】新型コロナウイルス関連助成金のご案内 [様々な助成金と特例措置を解説!]
新型インフルエンザ等対策特別措置法(特措法)の適用対象に、新型コロナウイルスを加える改正法が成立し、外出の自粛など国民生活に大きな影響を及ぼす「緊急事態宣言」も現実味を帯びる中、企業への支援策として厚生労働省より新しい助成金が創設されるとともに、様々な助成金の特例措置が発表されています。
【正規・非正規問わず対象】 臨時休校した小学生の保護者の有休取得助成金!
小学校等が臨時休業した場合等に、その小学校等に通う子どもの保護者である労働者の休職に
伴う所得の減少に対応するため、正規・非正規を問わず、労働基準法上の年次有給休暇とは別
途、有給の休暇(半日単位の休暇を含む)を取得させた企業に対する助成金
※小学校等:小学校、義務教育学校(小学課程のみ)、特別支援学校(全ての部)、放課後児童クラブ、幼稚園、保育所、認定こども園等
※対象となる保護者:親権者、未成年後見人、その他の者(里親、祖父母等)であって、子ども
を現に監護する者(子どもの世話を一時的に補助する親族を含む)
事後提出も可【解雇を回避】休業手当費用助成金
経済上の理由により、事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、雇用の維持を図るための休業
手当に要した費用を助成する制度であり、2009年のリーマン・ショックの際も多くの事業主が利
用し、従業員の解雇を回避することができた
特例措置(休業の初日が「令和2年1月24日~令和2年7月23日」に限る)
①対象を「新型コロナウイルス感染症の影響を受ける事業主・全業種」に拡大
②3ヶ月平均で売上等10%減が要件であるところ、「1ヶ月10%減」で可
③事前の計画届提出が要件のところ、「5月31日までに限り」事後提出を認める
④雇用保険に加入して6ヶ月以上の労働者が対象のところ、「6ヶ月未満」も可
⑤直近3ヶ月の従業員数が増加していると対象外となるところ、増加していても対象に
2月の終わりに政府から発表された「3月2日~小中学校、高校、特別支援学校の臨時休校要請」の 影響は大きく、特に、共働きや一人親にとっては、会社に行きたくてもいけない状況となり、一部 の企業では「在宅勤務」も広がっています。
働き方改革の一環として、政府が後押ししてきた「在宅勤務」が、予想外の事態により急速に導入が進んでいます。
テレワーク助成金 ITツール導入費用の助成
反面、労働時間把握の難しさや業務の進捗を共有しにくいこと、さらには情報漏洩リスク等の問題 点も出てきており、これらを解決しようと様々なITツールが登場しています。
そこで、これらの通信機器の導入・運用にかかる費用を助成するため、新型コロナウイルス感染症対策として「テレワ ーク(在宅勤務含む)」を新規導入する中小企業向けには、すでに今年度の申請受付が終了してい た「時間外労働等改善助成金(テレワークコース)」の特例が発表されています(令和2年2月17日 ~5月31日に実施することが要件)。
感染拡大の終息が見えず、企業活動への影響に不安を抱える今だからこそ、政府の施策を利用して 乗り越えていきましょう。
なお、今回お伝えした情報は随時更新されております。詳細は、各管轄 省庁のホームページ等でご確認ください。
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